ジージージージー耳を劈く音。
最早、ミンミンとはけして聞こえない。

ゆきが居てくれた夏、毎朝
4時前頃ブックオフ、西松屋の入り口前には
沢山の蝉が落ちていた。。。

ゆきは蝉が大好きだった。

視力が乏しい中、目を凝らし黒く小さな塊を
見付けるとそれを目指したが
時折、違う虫であったり、唯の汚れたシミであったり。。。
あの時のガッカリした表情は
何にも代え難く愛おしかった。

ゆこ、違ったの~、蝉さんじゃなかったね~

毎年の夏早朝記録は
ゆきと蝉さんの写真ばかりだと思う。
残念乍ら、相変わらず遡り見る事は出来ないが
そこには賢く聡明なゆきが写っている事だろう。

散歩から戻り、急いで今度は飼い主のみ
蝉集めに走った。
お土産に持って帰ると、ゆきは喜んでくれた。

ゆき。。。

ゆき、今年も蝉の季節が巡って来たよ。。。

彼等はこの世の生を満喫するが如く
ジージーと騒がしい。


虚しく響く蝉の音。。。