ゆきが彼女の本意でなく
逝ってしまい、様々な事に気付く。

気付かなくても良かった事を。。。

ゆきが居てくれる間、様々なペットロスだと言う
飼い主さん方の話を聞いた。
その都度、考え学び参考にしていた。

散歩すると〇〇ちゃんは?と聞かれるのが
きつく、引き籠りになった、
入院し亡くなりかけて居る最中
新たな仔を迎えた為ペットロスになる暇が
無かった。。。

もう二度と迎えないと思っていたが我慢出来ず
数ヶ月後、同犬種同性の仔を迎えた。
すると新たな腕白犬が来た事に因り
それまで犬のテレビを極力避けて居たが
家族で笑い乍ら犬のテレビを観、笑顔で
犬の話題に盛り上がり、
亡き仔の思い出話に花が咲いた、

その他にも沢山のペットロスに対する
其々の努力や脱し方を見聞して来た。

。。。その中に於き、これだけは確実に
ハッキリと言い切れた。
自分はどの様な方法を以てしても
ゆきが居ない、
という大きな心の穴は埋められないのだ、と。
ゆき亡き後、狂人と化すであろうと。。。
そしてそれはそれで構わない、
それがどれ程ゆきを愛したかの証であると。

しかし大きな誤算があった。。。

毎日1秒たりとも忘れる事の無いゆきの事を
考え、恐ろしい独善的でエゴイスティックな事に
気付き、ゾッとした。

自身は、どの様にペットロスをやり過ごすの
であろうか、に付きは頭が爆発する程考えていたが
最も大切で尊く気高く崇高なゆきの「その刻」
の事は余り考えては居なかった。
余り考えなかった、と言った理由は
恐らく少しは考えていたのだろうと思う故だが。。。
実に罪深い飼い主だ。
肝心の本人の気持ちや状況を度外視し
「その刻」の自身の気持ちばかり優先をし考えていた。
それに因り、そのせいにて
どんなにも辛く、悲しく、唯一信頼している飼い主に
裏切られた苦渋の気持ちで旅立った事だろうか。。。

大きな誤算、自分の気持ちが如何であれ
最期までノーブルなゆきを
せめて心地良く、暖かな気持ちで旅立たせて
あげるべく学習をすべきだったのだ。
学んだからと言い、その様になる事は稀かも
知れない。しかし少しは相違した事だろう。

せめて。。。

自身の気持ちばかりを優先し、ゆきの事を
考えなかった。
今となっては全てが虚しく、
取り返しの付かない事だ。。。

---もう遅い最大の誤算---