米国FOOD

(CNN) 米国で販売された老舗メーカーの高級ドッグフードに、
動物の安楽死に使われる薬品が混入していたことが分かり、
米国のメーカー「エバンジャーズ」は8日までにリコールを発表した。

4匹のパグ犬を飼っていた女性は昨年の大晦日(おおみそか)の夜、
ごちそうとして缶入りのドッグフードを食べさせた。
ところが4匹とも急に具合が悪くなり、1匹は未明に死んだ。

4匹が食べたのは、米国のメーカー「エバンジャーズ」のベストセラー商品
「Hunk of Beef Au Jus」というドッグフードだった。

エバンジャーズは即座に調査を開始し、1カ月かけて調べた結果、
動物を安楽死させる際の麻酔薬として使われる
ペントバルビタールが混入していたことが判明。
その週に製造されたHunk of Beefシリーズ製品すべてを対象に、
ワシントン、カリフォルニア、ニューヨークなど米15州でリコールを発表した。

82年にわたってペットフードを製造してきた同社にとって、リコールは今回が初めてだった。
ペントバルビタールは厳格な規制対象の薬品で、
動物を安楽死させる場合は獣医師が投与する。

しかしペントバルビタールを使って安楽死させた動物であることを明記する義務はなく、
そうした動物が食品供給網に入り込むことを防止できない可能性がある。

エバンジャーズは「同物質が原料に混入した経緯については調査を続ける」と述べ、
問題の牛肉の供給業者とは、40年来の契約を打ち切ったと説明した。
この業者が供給した牛肉は、米農務省の施設で処理されたものだったという。