ゆき。。。
おまえと会えなくなって10ヶ月も過ぎた。
本当に色々あった10ヶ月だったよ。

ゆき、何処に居るんだろう?

未だにお母ちゃんはおまえの死を人々には
言えなくてね。知らない犬飼さんには
4匹居ます、って必ず話してるんだよ。

だけど心無い人がおまえの事を勝手な憶測で
言い振らしてるみたいだ。
そういう事って耳に入って来るもんだね。
何も知らないくせにさ。
唯一の心の砦を他人が壊そうとする。。。
悪気は無いと思うけど最早
そういう問題じゃないんだ。

ゆき、おまえの服達も何もかも10ヶ月前と
変わらない。
周りの風景も、行き交う人間も何も変わってない。
知らぬ間に季節は冬。。。
おまえが殺された寒かった3月も直ぐ来る。

今日はね、雪がちらついてた。
寂しい灰色の空。

おまえの幻影を見てるよ。
雪が大好きだったおまえ。。。
晩年は脚が冷たかったのかな、嫌がる様になってた。

楽しかったよ、ゆき。
幸せだったよ、ゆき。。。
人生で一番幸福だった時期。。。

おまえとの年月が夢だったのか、
それとも今が夢なのか、お母ちゃんには
まだはっきり判らないんだ。

毎日、悪夢の中に居るのかも知れないし
これが現実なのかも判らない。

早くおまえの元へ行きたいよ。
苦しんでのたうち回って裏切られた苦しみに
内拉がられ乍ら。。。
おまえが悲しみの中、亡くなった様に。