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西隣地の黒柴ペッちゃん。
大人しくて可愛くて小さなペコちゃん
生憎、ゆきは散々柴に襲われまくった記憶から
どうも成犬になり知り合った柴犬さんには
警戒をしてしまい友達には
なれそうもないのだが。。。



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ペッちゃん、もう直ぐ7才になるんですよね。
だから子供を産ませるのも
ギリかな、って。。。パパさん曰く。

え?な話だった。避妊手術をして居ない事は
知って居たがまさか交配を考えて居たとは
驚きだった。

別に全く大反対をするつもりも無かったのだが
常に心に有る事が気付けば
口を吐いて出てしまう。

あ、でもペッちゃん小さいから
この仔よりも小さい♂じゃないと相当
負担になるみたいですよ。
初めての交配では、♀イヌを固定する装具で
体を雁字搦めにしたりとか結構悲惨だし。。。

と明らかに人工交配は止めたほうが
良いと暗に導く様な発言をしてしまう。

なんか預けて産ませる、って
考えてたんだけど。。。と再びパパさん。
ママはペコちゃんのリードを引いたまま
話を聞いて居た。



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極め付け。。。
余り表沙汰にならない遺伝病を
発症する仔も実は結構居るんだそうで、
柴の遺伝病も若い頃から発症して
徐々に脳機能が破壊されてったりで
飼い主さん側はとても見て居られない状態に
なってしまうとか聞きますけど。。。

だから交配するなら自分の仔だけじゃなくて
相手犬の血統も数代前まで
きちんと調べないと取り返しの付かない事に
なると思うんですよね。

これでは「暗に」どころではなく
繁殖は止めるべきですよ、と思いっ切り
意見して居る様なモノだ。

意図せずかなり怖がらせてしまったが
これは事実。
まぁ、この家族はペッちゃんをとても大事に
フードの事も詳しく、きちんとケアもされて居る。
無茶はしないと思う。

柴の遺伝病は
GM1の事を言ったのだが
遺伝病はどの犬種にも有る。
短期間にて命を脅かすものから
一生通院ではあるが、上手くすれば
寿命を全う出来得る種類のもの。。。

何十年にも渡った優秀な血統を作り出す為の行為に
因る歪みが出てしまう事それ自体は生体で
ある以上、避けられない。
それが判明してからの対処が最も重要にも
拘らず、お粗末極まり無い現状。

これはけして対岸の火事ではない。
偶々、遺伝病を発症した事が不運なのでもなく、
逆に、自分の仔が運良く発症しないだけだと
考えた方が正解だろうと思う。

犬種が安定してからも尚
これだけあらゆる所で乱繁殖を繰り返される
現代のイヌ達故、

何等のキャリアである危険性も
当然否めない。

現在この日本のショップや繁殖屋、
そのバックに位置する全てを牛耳る黒い影
を鑑みれば、本当に取り敢えずは
遺伝病を持たず、その上キャリアでもないイヌの方が
珍しいと頭に叩き込んで置く方が無難だ。

金銭云々でなくとも
確かに自分の仔が大人しく性格も抜群な仔
であれば、その仔の子孫を残したい
と思う。その気持ちはかなり理解出来る。
ゆきの様な仔の子供であれば
どれ程素晴らしいのだろうと考えた
時期もあった。父イヌ候補も、散歩中に会う
会社に繋がれて居たテリア雑種を見た際、
この仔であれば穏やかで、性格も良いなぁ、
この仔とゆきの仔ならどれ程
性格の良い仔になるのか、
等と想像を膨らませたりもした。

柴も日本犬の代表たる犬種名。
気も強く、或意味凶暴性も無いとは
居ないがこれが日本犬の柴。
欧米、特に柴人気が高まって居る米国では
穏やかな柴が多いのだそうだ。
それは、きちんとした管理の元
柴の凶暴な部分を排除した繁殖が
成されて居る故だと聞いた。
自然と柴の凶暴性が淘汰され、立派な忠誠心
等望まれる部分のみ残されていく。

抑、日本犬の持つ独特な性格傾向を排除する事が
是か非かは定かではないも
イヌの歴史を鑑みれば
イヌ達はその様に、時代時代に於き
ニンゲンが望む様な個体になるべく
不要な部分は淘汰させ
改良を重ねられ産出された来た。

イヌも時代の仔なのか。。。

恐らく20年、30年後には
穏やかなGRさん様柴が増えるのだろうか。

それでも遺伝病に関しては
きちんと、こちらニンゲン側が特に留意
しなければ、不幸の連鎖は絶てない。

病気は仕方が無い。
しかし遺伝病は100%防げるのだから。。。


悲しい事にヒトと相違し
イヌの場合にはその仔が遺伝病であるといった
事すら気付かれずに亡くなる事も多いのだろうと
感じる。
そして遺伝病と判明したからと言い
何も変わらない。
苦しむのは本人と家族。
脳に何等の症状を出すモノばかりでは無い。
血液疾患も、消化器系も結合組織の病も眼科、耳鼻科系、
内分泌までも様々。。。

本人はワケが解らず
皆の様に燥ぎ回り、遊び疲れ、美味しく食事も摂れない。
行く所は病院ばかり。
戯れ、全速力で走る事も奪われるかも知れない。
新しい仲間と挨拶する機会も持てない。

知り合うのは獣医とAHT。毎度の血検、
点滴、食事制限。不味い投薬。。。
どれだけ悲しく辛い事だろう。

賢くヒトの心に寄り添うイヌ。
自分は飼い主の役に立って居ない。
喜ばせて居ない、と自己嫌悪に陥って居る
かも知れない。その様な事を思わせる事自体
不憫で気の毒極まり無い。

この様な不幸は本当にあってはいけないと
心から思う。
ニンゲンがまともであれば
防げる遺伝病。。。

当たり前の検査さえすれば防げる遺伝病。。。